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Reading is good [Books]

初めてバンクーバーに来て愕然としたのが本屋の少なさ。私の住んでいた東京、そして実家近辺でも各駅に必ず書店があり、読むのも買うのも全く苦労した覚えがなかったのに。

今回の旅でもつなぎの時間にフラリとのぞいてみました。いや~文庫本の量がスゴイ!。この大きさと手軽な価格。読まないと人生、損をしそう。

パラパラとめくって面白そうだったので買ってみたのは藤井孝一著「読書はアウトプットが99%」
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ただ読むだけでなく、友人との会話で本の話をする、ノートに記録する等活用しないで読書したとは言えない。という徹底振り。この人、月5万円書籍代に費やしていたこともあるそうです。ビジネス書の活用が多いようで、小説は「余暇の時間に」なのだそうです。彼の生活を全て真似るかどうかは別としてもアウトプットをする、記録をつける、という点は大いに活用したいと思います。

いくつかの書店で売上トップとなっていた曽野綾子著「人間にとって成熟とは何か」
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「憎む相手からも人は学べる」 「うまみのある大人」は敵を作らない… 等心に響く短文が綴られています。
小気味良い文章の流れが面白く、彼女の小説を以前に読んだ事を思い出しました。

縦書きの日本語を読むのは本当に久しぶりで、数ページも持つかなぁと恐る恐る読み始めてみたけれど、2冊とも最後まで読み終えることができて一安心。

「文庫本はポケットサイズ。いつでも持ち歩いてどこでも手軽に読むことが出来ます」と藤井氏。北米のものと比べてみるとその違いが明らかに!
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ポケットどころか、バッグのサイズによっては入りきりません 涙。 電子書籍が普及する理由がよーくわかります。

資格を取る、クラスに参加することも大事だけれど、本から得られる知識は計り知れません。ジャンルを問わずに、もしくは1つのテーマを数冊の本で読み比べて深めていくのも楽しいでしょう。
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Read in Jan 2014 [Books]

2014年1月に読んだ本。どちらもなかなか読み応えがありました。まずはBill O'Reilly著 Killing Jesus
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キリスト処刑にまつわる聖書の話、と思いきや、処刑に至しめた共和制ローマ政治家の歴史的背景、シーザーからクレオパトラ、と歴史の本を紐解くような面白さに一気に読み進めてしまいました。

もう1冊はインド旅行を体験した27名の女性達の生の声を集めたEmails from India。
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カナダ、アメリカ、イギリス出身の彼女達の殆どが白人。白人ブロンド女性がインド群集の中に入るということ、それはいかに特異で、彼女らいわく「まるでハリウッドのセレブ女優になったみたい」なほどに、興味津々の熱い視線が注がれるのです。1歩歩くと最低10人は後をついてくるようなインドの人々。更に「Give me a pen, peeeeen!」と物乞いをしてくる子供達。

面白おかしく読むと同時に、自分自身のインド体験と照らし合わせてみると、アジア人黒髪女性の私でさえ、インドの街を歩くと異様なくらいの視線を感じたのものです。彼等とは違う人種、しかも当然観光客であるという狙いも兼ねて。私の場合は白人ではなく、ダーリンもしくは家族とともに歩いていたので保護されていたけれど、観光客の多いタージマハール近辺では「うでわ、うでわ」と物売りに声をかけられました。そう、彼等見抜いているんです。

カルチャーの違い、男女の身分の差、貧富の差、溢れる人々と牛、ロバ、野良犬が混沌としている道路…等に圧倒される彼女達。西洋人的な慈愛の観念から物乞いをする子供達を救いたいけれど、あまりにも多すぎて救えないというジレンマに陥ってしまう人も。

実際にインドの人々はどうか? ダーリン妹夫妻の車に乗って移動していた私達、信号待ちで止まるやいなや新聞売り、花売り、窓拭きの人々(子供達も含めて)が一気に各車に押し寄せてくる。都度お金をあげているか、というと決してそうではないのです。

また、別の観点から見ると、つい最近も50歳のオランダ人女性がレイプされてしまう国、インド。著者達が無事帰国できて本当によかった。
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Forever Chic [Books]

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歳を重ねても美しいフランス女性達の秘訣に迫ったForever Chic。元New York Daily Newsの編集者Tish Jettが自身のフランス生活で身につけた情報を大公開。

友人だけでなく、在フランスの整形外科医、ジャーナリスト等へのインタビューも含めた興味深い内容。
概してフランス女性はナチュラルに歳を重ねていくことに長けているということ。むやみに不自然な整形手術をしたり、やたらと濃いメイクアップに頼ることなく美しさを保っているのです。

近所にバゲットを買いに行くのにも、ヨガパンツで飛び出すことなく、きちんと身なりを整えて外出する。常に視線を意識して生きていくということ、これは直ぐに身につくものではなさそうだけれど、なるほどね、という新たなヒントが満載。

パーティーでも飲み過ぎず、食べ過ぎず、自分をコントロール術を知っており、若い頃とは変化した体型でも長所はしっかりと抑えて、年齢に見合った魅力を引き出す術も知っているフランス女性達。

学ぶべきこと、沢山あります。日頃のだらけた生活に喝! ですね。

外見を変える事はできないけれど、中身も豊かな、そして見た目もすっきりと、の日々を目指して生きたいと思います。
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Wave [Books]

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2004年のBoxing Day、スリランカ、タイ等を襲ったインド洋津波。約275,000人が亡くなり、この災害からTSUNAMIという言葉が世界中の人々に知られた出来事でもありました。

イギリス・ロンドンより休暇でスリランカに滞在していた一家族を一瞬のうちに飲み込んでしまった出来事。
Sonali Deraniyagala著「Wave」。両親、夫、2人の男の子を失い、1人だけ生き残った彼女。

「これが終わったら自殺するわ」
「太った子供を翌日見かけたけれど、同情はしない。アンタは太っているから助かったのよ。私の子供たちは痩せすぎていたから波に飲まれてしまったの」

本音を赤裸々に綴った文章は災害後数年経っても苦悩にもがく彼女の生き様。

子供達を、そして夫との日々が細々と綴られ、それはおそらく彼女自身が生きていく力となったのではないか、と思えるほどの距離感。

時を経ても癒されない深い傷は誰にも埋められず、それでも生きていくということは想像を絶する程の勇気が
必要。

被害に遭った人々のご冥福を祈るとともに、残された人々の心の傷が少しでも癒されますように。
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David and Goliath [Books]

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旧約聖書「サミュエル記」の物語、David & Goliath (ダビデとゴリアテの戦い)。古代パレスチナ巨人兵士ゴリアテに戦いを挑んだのは羊飼いの少年ダビデ。巨大なゴリアテに真っ向から立ち向かうのではなく持っていた石を放つとゴリアテの額に命中。武器を持っていなかったダビデはゴリアテに近寄り剣を奪い首をはねる。

ダビデの勝利は奇跡的な結果。

Malcolm Gladwell著「David and Goliath」は困難な課題に挑む実際の人々、例えば高校で最優秀生徒だった彼女が北米アイビーリーグ大学に入学してからのジレンマ、幼い頃に両親をなくした老人のトラウマ、日々死にゆく白血病患者の子供達と立ち向かう医師、人種差別と戦う人々…

どのようにして普通の人間が巨大な課題に立ち向かっていくか。課題の難しさと大きさはそれぞれ。そして人々の知力体力もそれぞれ。Gladwellは数々のインタビューを元に実存の人々の人生を詳細に著していきます。

巨人はどこにでもいるのだな、と新たな視点を発見。
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What are you hungry for? [Books]

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あなたは何に飢えているのでしょう? 食べ物? 愛? 自己確立? 平和?

数々のベストセラーを発刊しているDeepak Chopra氏の新刊What are you hungry for。対象は北米人に多いダイエットに悩む人々へのヒント。ところが読んでみるとダイエットだけでなく食べ物といかに向き合うかのヒントが満載。

「人々の暮らしは複雑。悪習慣を捨てられなかったり、ストレス、寂しさを紛らわすために食べ物に走ったり。過食を防ぐには現在の自分に直面し、気付きを見出すことが大切なのです」

Chopra氏はヨガや瞑想を日常的に行い、食生活にも注意して体重を管理しているのです。

食べ物に対する考え方として
‐ TVを観ながらスナックを食べ続けていないか?
‐ 食事の前後にスナックを食べていないか?
‐ 空腹でないのに食事を取っていないか?
‐ 満腹なのにお代わりをしていないか?

うーむ、これは食に対する悪習慣ですね。 また食事時には
‐ 家族とともに食に感謝しているか?
‐ 会話をしながら楽しく食べているか?
‐ 1つ1つの料理にいちいち批判をしながら食べていないか?
‐ TVをつけっぱなしにして食べていないか?

アイスホッケーやクイズ番組をBGMに食事をしている我家への警告! さらにダーリンからの料理に対する細かな批判。これは食をそそるどころか、食べる気を失う大きな要因となります。

単なるダイエット本とは大いに異なる知的アドバイスと読みやすさはChopra氏ならでは。

真剣に食を向き合うことは、体や心と向き合うことでもあり、幸せにつながるのです。

Enjoy your meal with love.
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The One Plan [Books]

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以前ブログに紹介したYogi Cameronの新刊The One Plan. 前回の記事より早くも2年の月日が経っていました(汗)。

この間、アーユルヴェーダの本をいくつか読んでみたり、ヨガに励んでみたりしてはいるものの、今回も目からウロコ、ガツンと一発、の内容に変化していない自身の姿を再認識してしまったのです。

体調が悪い、仕事に悩んでいる、パートナーとの生活に問題がある…等々人の悩みはつきないもの。様々なクライアントの症状、状況に応じるYogi Cameron。彼いはく、生活のバランスは体から。全てを1度に行うのではなく、日々変えていくことから、とこの本は1年を2週単位に区切ってよりよく暮らす提案をしています。

あなたどのような気分で朝を迎えますか? まっさらな新たな日々のスタートにワクワクしている? それとも目覚まし時計を止めて、あと10分…とベッドから起きられない?

毎朝数分を自分自身の体と心のために。これは1つの練習でもあります。3つの提案として;
1. 爪をかむくせがある
2. 爪をかむのはやめよう
3. イライラすると爪をかむ… そうか、イライラしないようにすれば…!

たとえ小さなことでも毎朝数分自分自身のために使うこと。毎日続けるていくと効果が現れる。

また、北米生活にありがちな物質文化に埋もれているがために自分自身を失っている、体や心に悪影響を及ぼしている例として、クローゼットに溢れんばかりの衣服、靴を持っていた男性が不要な物を整理して恵まれない子供達に寄付しはじめたところ、次第に体調もよくなったということ。

片付け方も全てを1度にやることはなく、時間をかけて思いっきり処分することを進めています。まずはキッチンから。2日かけて冷蔵庫の中身をチェック、食べ残し、期限切れのソース、瓶詰等を処分。次の2日は保管している食材、ソース、缶詰、スパイス等をチェック…といったように1箇所を集中して見直すこと。

そしてまたまた提案される食事のとりかた。
‐カフェイン、アルコール、前日の残り物、缶詰、瓶詰、加工食品、冷凍食品、スナック、砂糖類は避けること

!!! 既に2杯目のコーヒーを飲みながらページをめくっていた私、あぁぁ…

更に不要なものの見直しとして人間関係も取り上げています。「この人は本当に自分にとって大切な人か? それとも1人になるのが淋しいから付き合っているだけか?」

読めば読むほど奥深く、今の生活がいかにかけ離れているかを実感。でも家族やパートナーと暮らしている場合、修行僧のように自身ばかりを高めることが可能なのか?

Yogi Cameronへの道は遥か険しいなぁ…と思っていたところに本の最終ページにはWEB,
Facebook, Twitterのリンクが。さすがアメリカンなヨギー。
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The Unlikely Pilgrimage of Harold Fry [Books]

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イングランド南西部。定年後妻Maureenとの日々を淡々と過ごしていたHaroldはある日約20年前の同僚Queenieからガンに侵され、感謝と別れを告げる手紙を受け取る。彼女への返信を手にし、ポストへ向かったHaroldは行き先を変更し、最北端にあるQueenieの居る施設に向かって歩き始める。

携帯電話もトレッキング用の準備も何もなく、思いつきで歩き始めたHarold。各場所で出会う人々。そしていつの間にか彼の行動はメディアに知れ渡り、数名が彼の後を追って歩き始めるけれど目的が異なるので結局分かれてしまう。

ひたすら歩き続ける中に思い浮かべるのはQueenieから妻Maureenへ。数十年寄り添ってきた夫婦ではあるけれど実質的には会話もなかった日々から初めて出会った頃のときめき、子供を授かった時の幸福感、彼女の仕草ひとつひとつに想いが溢れる。

淡々とした筆の運びはHaroldの歩みそのもののよう。英国ならではのユーモアとカルチャーが垣間見られる興味深い物語。
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Sara's Key [Books]

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夏に読む本! と書店でも候補が並べられている季節。ビーチや木陰でのんびり読書を楽しむのもいいものです。 リラックスモードではなく、ちょっとシリアスな作品をじっくりと楽しみたい方にはSarah's Key.

1942年7月16日、ナチス・ドイツ占領下であったフランスで行われたVel' d'Hiv Roundup ‐ユダヤ人大量検挙事件。パリで生まれ育った10歳のSarah Starzynski一家もその対象に。数時間後には家に戻れると信じたSarahは4歳の弟をかくれんぼうで楽しんでいる納戸に閉じ込め鍵をかけて家を出る。
両親はその後アウシュビッツへ送られるが、Sarahは弟を助けるべく収容所からの脱出をはかる…

パリで暮らすアメリカ人ジャーナリストJuliaは夫の両親から譲り受けた古いアパートに住むことになり、かつての住人が当時のユダヤ人大量検挙事件の対象者であったことを知り、取材を始める。

物語はSarahの時代とJuliaの現代とを交互に織り交ぜながら展開していく。現代のフランスの若い世代の殆どが歴史上の悲劇を知らないという事実。戦争とは、占領下の国とは何とも悲しい問題。簡単な言葉では言い尽くせない隠された事実がおそらく大量に埋まっているのだと思う。

Juliaが取材を進めるにつれ、50年以上閉ざされていた家族間の秘密が少しずつ明かされていく。

最初に映画を観たのですが、原作を読むとその重さがよりひしひしと伝わってきます。
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Nine Lives [Books]

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William Dalrymple著"Nine Lives" は現代インドにおける9つの宗教にまつわるレポート。実際の人々との会話が生々しく、多宗教が同時に存在しうるインドという国の奥深さが垣間見られます。

1話はジャイナ教。朝10時の1日1食、シャワーや入浴は禁じられ体を拭くだけ。殺生をしてはならない教義のため、根菜類は植物の殺生につながるので口にしない…

裕福な家庭に育ったPrasannamatiは偶然のきっかけからジャイナ教に興味を持ち、家族の反対を押し切って出家。友人でもあったSangaとともに修行生活をしていたが、Sangaが白血病に倒れ、医師の診断をあおった時は既に手遅れであった。死期を見据えたSangaはゆっくりと1つ1つの食べ物を排除していく。フルーツ、ミルク、そして最後は水までも…Sallekhanaa‐断食の行 の末命を絶った。

そして2年後、38歳のPrasannamatiもゆっくりと1つ1つの食べ物を排除し始めている…

物語ではない実話の重さは何にも変え難い。
1年のうち9ヶ月は刑務所の労働者、残り3ヶ月を祭事の神の踊り手として過ごすHari Das。昨夜は神に扮したHari Dasに涙を流しながらご加護を祈った男性、翌日素顔の労働者の彼には全く気付かず、食事は別テーブルで取る程の差別。 今も尚人々の生活に残っている階級制度、日々の糧をつなぐということがどれほど大変であるか。後継者問題等、あからさまな日常が語られているのは何ともせつない。
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