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Werther - MET Live in HD [Music]

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18世紀に出版されたゲーテ作「若きウェルテルの悩み」は当時ヨーロッパ中でベストセラーとなり、ウェルテルを真似て自殺者が急増するという社会現象まで巻き起こした人気小説。その約100年後にフランスの作曲家Massenet (マスネー)によるオペラ「Werther」。主役はドイツ出身のJonas Kaufmannが歌うというので楽しみにしていました。 彼の情熱的な歌いっぷりを初めて観たのはワーグナーのジークムント役。ジークムントは許されない妹との恋に堕ちてしまうのですが、彼とだったらそれもありでしょう、と思ってしまったほどの衝撃的な印象だったのです。

舞台はドイツ・フランクフルト。婚約者Albertの旅行中Charlotteの舞踏会のエスコート役をおおせつかった若き詩人Werther. 彼女の美しさと優しさに恋に堕ちるWerther. 彼の言葉にCharlotteは亡き母と約束したAlbertと婚約していると告げるのです。

そして3ヶ月後、Albertと結婚したCharlotteは言い寄るWertherにクリスマスまで会えないと告げます。

なかなか厳しいCharlotte. ところが第3幕以降は別人のように変わる彼女。それはWertherの熱い想いが溢れた手紙の数々に彼女の心は、いえ、魂はすっかりWertherに寄り添ってしまうのです。
クリスマス・イブの夜、彼女の家を訪れたWertherが歌うアリア。Pourquoi me reveiller 。リンクよりお楽しみ下さい。

人妻であるという身とWertherへの想いに悩むCharlotte、ところがまたしても彼を拒絶し、永遠の別れを言い渡されたWertherは絶望の思いでその場を去ります。入れ替わるように戻ってきたAlbertの元に届いたのは「Albertのピストルを借りたい」というWertherからの伝言。Albertは妻のCharlotteに「君が渡すべきだ」と詰め寄ります。言われるがままに従者にピストルの入った箱を渡すCharlotte。Albertが去るや否や手遅れにならないようにと家を飛び出してしまうのです。

そして悲しい結末へ。

Charlotte役のSophie Kochは気品ある美しさと強さを持った素晴らしい歌手。そして迫真のJonas Kaufmannはまさに鳥肌が立つほどでした。終演後のMetropolitan Operaの聴衆は総立ちで声援を贈っていました。

Jules Massenet "WERTHER"

Conductor: Alain Altinoglu
Charlotte: Sophie Koch
Werther: Jonas Kaufmann
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コメント 2

ちづる

確か、夏休みの宿題の読書感想文で読んだような。Cecileさんの文章を読んでいるだけで感動が伝わって鳥肌が立ちました。笑
by ちづる (2014-03-17 14:40) 

cecileyvr

ちーちゃん、
おや、そんなに怖かった? 笑
by cecileyvr (2014-03-19 11:02) 

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